大阪市立自然史博物館にて特別展「大絶滅展―生命史のビッグファイブ」が2026年7月17日(金)から10月12日(月・祝)まで開催されます。

ビッグファイブとは?
生命が誕生してから40億年、地球上では小惑星の衝突や火山などの活動により、短期間に75%以上もの分類群が絶滅する事変が何度も起きています。本展では、その中でも規模の大きかった5回の「大量絶滅」事変(通称:「ビッグファイブ」)に焦点を当て、さまざまな角度からその謎に迫ります。
26)絶滅展キービジュアル(横)

迫力の演出で地球史のドラマを体感
展示室の冒頭で来場者を迎えるのは、球形の映像展示「大絶滅スフィア」。迫力の映像で地球史におけるビッグファイブの概要を知ることができます。さらに、史上最大の絶滅の要因とされる火山活動を体感できる精密な模型も展示されます。
24)「大絶滅スフィア」のイメージパース
「大絶滅スフィア」のイメージパース 画像提供ⓒアフロ ※画像はイメージです。

25)火山活動模型のイメージパース
火山活動模型のイメージパース ※画像はイメージです。

28)第一会場全体
東京展展示風景

エピソード1 O-S境界 海の環境の多様化 約4億4400万年前
約4億4400万年前、O-S境界で起きた最初の大量絶滅は、当時の海の生物たちに甚大な影響を与えました。エピソード1は、オルドビス紀の世界有数の化石産地があるモロッコでの最新研究から、絶滅事変の詳細に迫ります。
1)アノマロカリス
アノマロカリス(レプリカ) カンブリア紀/ラディオドンタ類/国立科学博物館

2)アノマロカリス
アノマロカリス復元画 ⓒかわさきしゅんいち

3)エーギロカシス
エーギロカシス オルドビス紀/ラディオドンタ類/国立科学博物館

4)エーギロカシス

エーギロカシス復元画 ⓒかわさきしゅんいち

5)カンブロパラス
カンブロパラス カンブリア紀/三葉虫類/国立科学博物館

エピソード2 F–F境界 陸上生態系の発展 約3億8000万年前~約3億6000万年前
エピソード2では、約3億8000万年前のF-F境界から約3億6000万年前のD-C境界にかけて起きた、火山活動による寒冷化と、それに伴う複数回の絶滅事変を解説します。
海ではダンクルオステウスなどの板皮類や多くの三葉虫が絶滅した一方、陸では巨大な森を中心とした生態系が始まりました。
会場では、高さ8mに達したという地球最古の高木植物「ワッティエザ」のレプリカなども展示されます。
6)ワッティエザ
ワッティエザ デボン紀/シダ類/ニューヨーク州立博物館 ©Christopher Berry, William Stein, and Frank Mannolini ※レプリカを展示(実物の化石は展示されません)

7)タリーモンスター
タリーモンスター  石炭紀/分類不明/豊橋市自然史博物館

8)タリーモンスター
タリーモンスター復元画 ⓒかわさきしゅんいち

エピソード3 P-T境界 史上最大の絶滅 約2億5200万年前
エピソード3は、約2億5200万年前のP-T境界で起きた、古生代の終わりを告げる、史上最大規模の絶滅を取り上げます。シベリアで起こった大規模火山活動に起因し、海陸で多くの生物が絶滅する中、恐竜や魚竜、哺乳類につながる仲間は生き残りました。
9)ディメトロドン
ディメトロドン(レプリカ) ペルム紀/単弓類/国立科学博物館 撮影:林 敦彦

10)ウタツサウルス
ウタツサウルス(レプリカ) 三畳紀/魚鰭類/国立科学博物館

エピソード4 T-J境界 恐竜の時代への大変革 約2億100万年前
約2億100万年前のT-J境界の絶滅事変は、大西洋をつくった超大陸パンゲアの分裂時の火山活動が原因とされています。この環境変化は、爬虫類の世界を大きく変え、恐竜が主役に躍り出るきっかけとなります。
エピソード4では、歴史的に有名な北米の化石産地の研究が紹介されるほか、レドンダサウルスとクリオロフォサウルスの大迫力の全身骨格が2体並べて展示されます。
11)レドンダサウルス
レドンダサウルス(レプリカ) 三畳紀/主竜形類/福井県立恐竜博物館

12)クリオロフォサウルス
クリオロフォサウルス(レプリカ) ジュラ紀/獣脚類/国立科学博物館 撮影:大橋智之

エピソード5 K-Pg境界 中生代の終焉 約6600万年前
約6600万年前、小惑星の衝突により恐竜などの中生代型生物が絶滅しました。
エピソード5では、原因となった隕石や、この時代の変化が詳しく研究されている北米西部の化石が紹介されます。さらに絶滅を乗り越えた後の哺乳類の変化にも注目します。
13)ティラノサウルス
ティラノサウルス(レプリカ) 白亜紀/獣脚類/国立科学博物館

14)トリケラトプス
トリケラトプス(レプリカ) 白亜紀/角竜類/国立科学博物館

アメリカのデンバー自然科学博物館から多数来日する、日本初公開の貴重な標本も大きな見どころです。
16)ワナガノスクスの一種
ワナガノスクスの一種 古第三紀/ワニ類/デンバー自然科学博物館 ©Denver Museum of Nature & Science

17)マメ科の一種
マメ科の一種(さや) 古第三紀/被子植物/デンバー自然科学博物館 ©Denver Museum of Nature & Science

エピソード6 新生代に起きた生物の多様化
大量絶滅のなかった新生代ですが、寒冷化や乾燥化など激しい気候変化が原因で生物の世界に大きな変化がありました。
エピソード6では、現在見られる生き物の多様な世界がどうやって形づくられてきたかを化石でたどります。
世界初公開となる全長約6mの《ステラーダイカイギュウ》の全身実物化石など、貴重な標本も見逃せません。
21)ステラーダイカイギュウ
ステラーダイカイギュウ 更新世~1768年/ジュゴン科/国立科学博物館

22)ステラーダイカイギュウ
ステラーダイカイギュウ復元画 ⓒかわさきしゅんいち

23)シフルヒップス
シフルヒップス(レプリカ) 始新世/ウマ科/国立科学博物館 ©RCI

そして、NHKスペシャル『ホットスポット最後の楽園』シリーズの番組ナビゲーターを務める福山雅治さんが、本展のスペシャルナビゲーターに就任しました。
展示では、福山さんが世界各地で撮影した絶滅危惧種の写真を公開。特撮技術を用いた映像の一部では、ナレーションとしても登場します。
さらに音声ガイドも担当し、大量絶滅と生命進化の軌跡について、わかりやすく案内してくれます。

生命の歴史から地球の未来を考える
本展で見えてくるのは、絶滅は「終わり」ではなく、空白となった生態系を埋めるように新しい種が躍進する再生のダイナミズムです
化石や岩石に残された証拠から、過去の生き物たちがどのように生き延び、どのように姿を変えてきたのかを知り、現在や未来の地球のあり方に思いをはせてみてはどうでしょうか。 

【開催概要】
 展覧会名:特別展「大絶滅展―生命史のビッグファイブ」 
 会期:2026年7月17日(金)~10月12日(月・祝) 
 会場:大阪市立自然史博物館 ネイチャーホール(花と緑と自然の情報センター2階) 
 開館時間:午前9時30分~午後5時(入場は午後4時30分まで) 
 休館日:月曜日(祝休日の場合は開館し、翌平日休館。ただし、8月3日・10日は開館) 
 入場料:大人2,000円、高校・大学生1,500円、小・中学生700円(未就学児は無料)※高校・大学生は要学生証
 展覧会公式サイト:https://daizetsumetsu.jp/