大阪市立美術館にて、2026年7月11日(土)から9月6日(日)まで、大阪市立美術館開館90周年記念特別展「水滸伝」が開催されます。
中国四大奇書の一つ『水滸伝』は、12世紀の北宋時代を舞台に、腐敗した政権に反発する108人の豪傑が梁山泊に集う物語です。江戸時代の日本でも大流行し、多様な美術表現を生み出しました。

本展は、『水滸伝』にまつわる中国および日本の美術と資料を紹介する特別展です 。英雄たちの生き様や価値観がどのように描かれ、受け取られてきたのかをたどり、今なお人々を惹きつける理由を探ります。
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第1章 梁山泊へようこそ
展覧会の冒頭を飾るのは、日本における『水滸伝』ブームのきっかけの一つともなった歌川国芳の《通俗水滸伝》シリーズです 。現存する74図が一挙公開され、ドラマチックで精彩な英雄像を堪能できます。このコーナーは写真撮影も可能です。
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歌川国芳《通俗水滸伝豪傑百八人之一個 九紋龍史進 跳澗虎陳達》江戸時代・文政10(1827)年頃 個人蔵

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歌川国芳《通俗水滸伝豪傑百八人之壱人 入雲龍公孫勝》江戸時代・文政末-天保前期(1828-33)頃 個人蔵

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歌川国芳《水滸伝豪傑百八人之一個 清河県之産武松》江戸時代・文政10(1827)年頃 個人蔵

第2章 豪傑たちの生きた時代
物語の舞台である北宋時代末期は、都市経済と文化が爛熟していく一方で、格差や圧政が人々を苦しめた時代でした。第2章では、繁栄と不穏が交錯する時代背景を、宮廷文化や文物を通してたどります。

嵐の風景を緻密な筆致で描いた、燕文貴《江山楼観図》、都の春の賑わいを描写した趙浙《清明上河図》といった絵画をはじめ、伸びやかで力強い黄庭堅の書、澄んだ空色が美しい汝窯の青磁といった名品が集い、北宋文化の豊かさと豪傑たちの生きた時代の世界観を伝えてくれます。
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燕文貴《江山楼観図》 北宋時代・10-11世紀 大阪市立美術館蔵 ※展示期間:7月11日~8月23日

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重要文化財 趙浙《清明上河図》(部分) 明時代・万暦5年(1577) 林原美術館蔵 ※展示期間:8月25日~9月6日

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重要文化財 黄庭堅《伏波神祠詩巻》(部分) 北宋時代・建中靖国元年(1101) 永青文庫蔵  ※展示期間:8月25日~9月6日

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《青磁 水仙盆》汝窯 北宋時代・11世紀末–12世紀初 大阪市立東洋陶磁美術館蔵(住友グループ寄贈/安宅コレクション) 写真:六田知弘 

第3章 武侠小説・水滸伝の誕生と流行
物語の核にあるのは、宋江という人物が率いた盗賊一味による反乱です 。第3章では、史実をもとに生まれた『水滸伝』が、語り物や戯曲をへて小説として結実し、版本や図像を通じて多様に広がっていく過程に迫ります 。

第4章 拡張する英雄像
中国から江戸時代の日本へ渡った『水滸伝』は一大ブームを巻き起こしました。第4章では、浮世絵や玩具、文学にも波及した、日本における『水滸伝』の広がりと変容をたどります。
09_葛飾北斎《新編水滸画伝》巻之一
葛飾北斎《新編水滸画伝》巻之一 江戸時代・文化2年(1805) 浦上蒼穹堂蔵

第5章 忠義のゆくえ
『水滸伝』は現代まで読み継がれ、漫画、ドラマ、美術へと幅広く展開しました。第5章では、豪傑たちの「義」が今日の私たちにどのように映るかを考えます。
10_さいとう・たかを《『水滸伝』第2巻 原画》
さいとう・たかを《『水滸伝』第2巻 原画》 さいとう・プロダクション蔵  ©さいとう・たかを/さいとう・プロダクション 

中国と日本の多彩な名品が一堂に会する本展では、多角的な視点から『水滸伝』の魅力に触れることができます。この機会に、豪傑たちが織りなす壮大な人間ドラマと、時代を超えて愛され続ける『水滸伝』の奥深い世界を、会場で体感してみてはいかがでしょうか。

【開催概要】
展覧会名:大阪市立美術館開館90周年記念特別展「水滸伝」
会期:2026年7月11日(土)~9月6日(日)
会場:大阪市立美術館(天王寺公園内)
開館時間:午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日:月曜日(7月20日・8月10日は開館)、7月21日(火)
観覧料:一般 2,000円、高大生 1,400円、小中生 500円