特別展「ゴールドマン コレクション 河鍋暁斎の世界」が、神戸市立博物館にて2026年7月11日(土)から9月23日(水・祝)まで開催されます。
幕末から明治期に活躍し、国内外で高い人気を誇る絵師の河鍋暁斎(かわなべ・きょうさい)。本展は、卓越した画技と機知に富んだ発想にあふれる彼の作品を、世界屈指のコレクションから厳選して紹介する展覧会です。
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幕末明治を駆け抜けた絵師、河鍋暁斎とは?
河鍋暁斎は天保2(1831)年、下総国古河(現在の茨城県)に生まれました。7歳の頃から浮世絵師の歌川国芳に手ほどきを受け、後に駿河台狩野派で本格的な修業を積みます。明治3(1870)年に書画会で酔って描いた絵が見咎められ投獄されるという破天荒な経験も持ちますが、放免後に「暁斎」と改名し、国内外の多くの人々を魅了し続けました。
手がけた画題は神仏画から戯画、動物画、妖怪画にいたるまで非常に多岐にわたります。そのいずれにも、確かな画技と機知に富んだ発想が見られます。

世界屈指の質を誇る暁斎コレクション
イギリス在住の浮世絵および江戸絵画の美術商であるイスラエル・ゴールドマン氏は、1980年代前半から暁斎作品の蒐集を始めました。40年以上の歳月をかけて形成されたコレクションには、掛軸、巻物、屏風絵などの肉筆作品、版本・版画作品に加えて、下絵や画稿、『暁斎絵日記』なども含まれており、暁斎の画業を包括的にたどることができます。
美術商としてのこだわりを反映し、初期の摺りで非常に状態のよい版画が多く集められているのも特徴の一つ。収集は現在も続けられており、今回は半数以上が日本初出品となります。

圧倒的な筆力!コレクションのスター作品
第1章「ゴールドマン・コレクションのスターたち」では、軽筆の即興的な絵から、下絵に基づいて丹念に仕上げた本画まで、暁斎の実力が発揮された名品が集います。
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河鍋暁斎《地獄太夫と一休》明治4~22(1871-89)年 絹本着彩 イスラエル・ゴールドマン・コレクション

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河鍋暁斎《閻魔大王浄玻璃鏡図》 明治4~22(1871-89)年 絹本着彩 イスラエル・ゴールドマン・コレクション

愛らしく野性的な「けもの」たち
時に愛らしく茶目っ気にあふれ、時には野性味を感じさせる姿で動物を描き出した暁斎。第2章「けもの」では、生命感に満ちた個性的で魅力のある動物画の表現に迫ります。
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河鍋暁斎《蛙の学校》 明治零年代中頃(1870年代前半) 紙本着彩 イスラエル・ゴールドマン・コレクション

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河鍋暁斎《烏瓜に双鴉図》 明治4~22(1871-89)年 絹本着彩 イスラエル・ゴールドマン・コレクション 

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河鍋暁斎《動物の曲芸》明治4~22年(1871-89)紙本着彩 イスラエル・ゴールドマン・コレクション Photo: Ken Adlard

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河鍋暁斎《猫又図》明治4~22年(1871-89)紙本淡彩 イスラエル・ゴールドマン・コレクション Photo: Ken Adlard(日本初出品)

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河鍋暁斎《蝶と菊に猫》明治4~22年(1871-89)絹本着彩 イスラエル・ゴールドマン・コレクション Photo: Ken Adlard(日本初出品)

時代と「ひと」への鋭いまなざし
暁斎は、歴史上の人物や伝説の登場人物、美人画など幅広い題材を手がけましたが、同時代の人々や社会を生き生きと捉えた作品からは、人間への強い関心がうかがえます。
第3章「ひと」では、江戸後期から明治時代に流行した「書画会」や、外国人を題材にした作品など、当時の風俗を描いた作品が紹介されます。
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河鍋暁斎《三味線を弾く洋装の骸骨と踊る妖怪》明治4~12年(1871-79)紙本淡彩 イスラエル・ゴールドマン・コレクション 写真協力:立命館大学アート・リサーチセンター

人間味すら感じさせる愛嬌たっぷりの「おに」
第4章「おに」には、地獄の獄卒から仏教の眷属、追儺の鬼まで、暁斎が好んで絵にした様々な鬼が登場します。恐ろしさだけでなく、人間味すら感じさせる個性豊かな鬼たちの姿からは、暁斎のユーモアや鬼に対する親しみが感じられます。
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河鍋暁斎《大津絵夕立図》文久2年(1862)絹本着彩 イスラエル・ゴールドマン・コレクション 写真協力:立命館大学アート・リサーチセンター(日本初出品)

「かみ・ほとけ」の多様な表現
明治12(1879)年頃に真言宗・霊雲寺の法弟となった暁斎は、信仰の対象として本格的な仏画を描く一方で、七福神などをこの世の様々な楽しみに興じる世俗的で人間的な姿として表現しています。
第5章「かみ・ほとけ」では、神仏を敬うと同時に狂画の題材としても扱う、暁斎の「かみ・ほとけ」に対する多様な関わり方を取り上げます。
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河鍋暁斎《鍾馗騎象図》明治零年代後半(1870年代中頃)紙本着彩 イスラエル・ゴールドマン・コレクション Photo:Ken Adlard(日本初出品)

版画コレクションの精華
暁斎は肉筆画制作を主とする一方で、浮世絵版画および版画の版下絵も数多く描きました。第6章「版画の名品」では、幕末の世相を映した風刺的、時事的な浮世絵や団扇絵など、ゴールドマン氏の探求心によって見出された版画コレクションの精華を楽しむことができます。
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暁斎《風流蛙大合戦之図》元治元年7月(1864年7月)大判錦絵三枚続 イスラエル・ゴールドマン・コレクション Photo:Ken Adlard 展示期間:7月11日(土)~8月16日(日)(日本初出品)

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河鍋暁斎《鍾馗図》元治元年3月(1864年3月)大判錦絵 イスラエル・ゴールドマン・コレクション Photo:Ken Adlard 展示期間:8月18日(火)~9月23日(水・祝)(日本初出品)

狩野派の伝統的な技法と浮世絵の自由な精神を融合し、時代の変化をユーモラスに描き出した河鍋暁斎。本展では世界トップクラスの質と量を誇るコレクションを通して、その魅力を存分に味わえます。圧倒的な画力と機知、そして遊び心あふれる暁斎の世界を、この機会に体感してみませんか。

【開催概要】
展覧会名:特別展「ゴールドマン コレクション 河鍋暁斎の世界」
会期:2026年7月11日(土)~9月23日(水・祝)
前期展示:7月11日(土)~8月16日(日) 後期展示:8月18日(火)~9月23日(水・祝)
※会期中、一部作品に展示替えがあります。
会場:神戸市立博物館(神戸市中央区京町24番地)
開館時間:9時30分~17時30分(金と土は20時まで開館)※展示室への入場は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(月曜が祝日の場合は翌平日休館)
入館料:一般2,000円、大学生1,000円、高校生以下無料
展覧会公式サイト:https://kyosai2026.exhibit.jp/