京都・東山の閑静な地に佇む泉屋博古館が、2025年4月26日、約1年にわたる改修を終え、待望のリニューアルオープンを迎えます。
そして開幕を飾るのは2つの展覧会。青銅器コレクションの魅力を存分に味わえるブロンズギャラリー「中国青銅器の時代」と、住友コレクションの名品を一堂に集めた「帰ってきた泉屋博古館 いにしえの至宝たち」です。
新しくなった美術館で、より快適に、より深く、古の至宝に触れる時間が楽しめます。
そして開幕を飾るのは2つの展覧会。青銅器コレクションの魅力を存分に味わえるブロンズギャラリー「中国青銅器の時代」と、住友コレクションの名品を一堂に集めた「帰ってきた泉屋博古館 いにしえの至宝たち」です。
新しくなった美術館で、より快適に、より深く、古の至宝に触れる時間が楽しめます。

泉屋博古館 外観
さらに美しく、快適に——リニューアルの見どころ
泉屋博古館は、1970年に大阪万博を機に迎賓館として誕生し、その後も住友コレクションを中心とした美術品を展示してきました。2025年のリニューアルでは、施設全体が大きく進化し、訪れる人々により快適で魅力的な体験を提供します。
リニューアルでは、新しい展示室が誕生し、企画展の開催規模が広がりました。また青銅器館では、展示内容が刷新され、コレクションの魅力を最大限に引き出す構成に。広々とした空間で、より深い鑑賞体験が楽しめます。

2号館展示室(改修後)

2号館展示室(新設)
1970年の大阪万博開催と同年に開館した青銅器館。今回の改修では、竣工当時の意匠を復元し、中央階段にあった車いす用リフトを撤去することで建築本来の美しさを取り戻しました。

1号館ホール(改修後)
その代わりとして、新しい車イズ用リフト導線の途中には、『泉屋博古の庭』を一望できる「眺めのいい部屋」が設けられました。ここからは、美しい庭園の景観を楽しむことができます。

1号館ホール(改修後)
その代わりとして、新しい車イズ用リフト導線の途中には、『泉屋博古の庭』を一望できる「眺めのいい部屋」が設けられました。ここからは、美しい庭園の景観を楽しむことができます。

前庭『泉屋博古の庭』(植治11代小川治兵衞)
さらに、インフォメーションカウンターが拡張され、大きな荷物も預けられるようになりました。バリアフリー化も進み、車いす対応ルートや多目的トイレ、授乳室が新設されるなど、多くの人々が安心して訪れることができます。加えて、新装オープンしたミュージアムショップでは、ここでしか手に入らないオリジナルグッズも販売される予定です。

エントランス
開幕を飾る2つの展覧会
青銅器館のリニューアルにあわせて開催される特別展「中国青銅器の時代」では、約3000年前の中国で作られた青銅器の名品が一堂に会します。展示は4つのテーマで構成されており、それぞれ異なる視点から青銅器の魅力を紹介します。
第1展示室では、《饕餮文方罍》など住友コレクションを代表する名品が一堂に会し、中国青銅器の世界への導入となっています。次に、第2展示室では青銅器の種類や用途について最新デジタル技術を用いて解説されます。第3展示室では、《饕餮文方彝》などに見られる不思議な文様や、《虎卣》や《鴟鴞尊》といった動物のモチーフに焦点を当て、その謎と魅力を探ります。そして第4展示室では、《線刻仏諸尊鏡像》などを通じて青銅器文化が東アジアへ広がった様子を紹介します。

饕餮文方罍(とうてつもんほうらい) 殷後期(紀元前12~前11世紀) 泉屋博古館

饕餮文方罍(とうてつもんほうらい) 殷後期(紀元前12~前11世紀) 泉屋博古館

虎卣(こゆう) 殷後期(紀元前11世紀) 泉屋博古館

鴟鴞尊(しきょうそん) 殷後期(紀元前13~前12世紀)展示期間:2025年4月26日─5月18日、8月9日─8月17日 泉屋博古館

線刻仏諸尊鏡像 平安時代(12世紀) 国宝 泉屋博古館
リニューアル記念名品展Ⅰ「帰ってきた泉屋博古館 いにしえの至宝たち」では、泉屋博古館が収集・保存してきた住友家伝来の美術品を中心に、日本・中国・朝鮮の古代から近世までの美術工芸の名品を一堂に紹介します。
展示作品には、伊藤若冲の《海棠目白図》(18世紀)や《小井戸茶碗 銘 六地蔵》(16世紀)など、絵画・書跡・茶道具・仏教美術など多岐にわたる作品が含まれます。国宝や重要文化財の逸品はもちろん、新たな価値を見出された優品や、今後注目される可能性を秘めた珍品まで、多彩な作品群が揃います。

伊藤若冲《海棠目白図》江戸時代(18世紀) 泉屋博古館

《小井戸茶碗 銘 六地蔵》朝鮮時代(16世紀) 泉屋博古館東京
緑豊かな庭園と共に楽しむ美術鑑賞
2025年4月26日に生まれ変わる泉屋博古館は、快適さと美しさを兼ね備えた美術館へと進化しました。
ブロンズギャラリーでは中国青銅器という壮大な歴史と芸術性に触れることができ、リニューアル記念名品展では住友コレクションならではの多様性と奥深さを堪能できます。東山・鹿ヶ谷という静謐な環境で、新しく生まれ変わった空間とともに、貴重なコレクションをゆったりと楽しんでみてはどうでしょうか。

借景を楽しむ中庭(植治11代小川治兵衞)
【開催概要】
展覧会名:ブロンズギャラリー「中国青銅器の時代」/リニューアル記念名品展Ⅰ「帰ってきた泉屋博古館 いにしえの至宝たち」
会期:2025年4月26日(土)~8月17日(日)(ブロンズギャラリー)/2025年4月26日(土)~6月8日(日)(名品展)
会場:泉屋博古館(京都・本館)
開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌平日)、展示替え期間中、冬期
入館料:一般1,000円、学生600円、18歳以下無料 ※学生ならびに18歳以下のかたは証明書の呈示が必要