2025年5月31日から9月5日まで、大阪・堂島リバーフォーラムにて「Immersive Museum OSAKA 2025 印象派と浮世絵 ~ゴッホと北斎、モネと広重~」が開催されます。本展は、2023年に「印象派」、2024年に「ポスト印象派」をテーマにしたイマーシブミュージアムの第3弾で、今回のテーマは「印象派と浮世絵」です。
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海を越えてつながった二つの絵画
印象派の画家たちは、日本の浮世絵から大きな影響を受けました。葛飾北斎や歌川広重などの浮世絵は、庶民の生活や風景を生き生きと描き、大胆な構図や鮮やかな色彩が特徴でした。これがパリで「ジャポニスム」として広まり、モネやドガ、ゴッホ、セザンヌらが自らの作品に浮世絵のエッセンスを取り入れました。印象派から現代まで続く西洋絵画の発展は、浮世絵なくしては語れないほどの影響を及ぼしたのです。
情報が少なかった時代に海を越えてつながった日本とパリの画家たち。本展では、ゴッホやモネの作品と、北斎や広重の浮世絵がどのように影響を与え合ったのかを、迫力の映像と音響で体感できます。広大な空間いっぱいに約80点の名画が映し出され、まるで作品の中に入り込んだようなアート体験が楽しめます。

【SCENE01江戸の町
最初のシーンでは、活気あふれる江戸の様子を描いた「熙代勝覧」を、最新映像技術で動画化。浮世絵が売られている店先で、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような体験が楽しめます。
02_「【SCENE01】江戸の町」東京会場の様子
「【SCENE01】江戸の町」東京会場の様子

【SCENE02ゴッホの浮世絵コレクション
日本の浮世絵に魅了されていたゴッホは、数百点もの浮世絵を収集していました。このシーンでは、彼が収集した浮世絵の一部を紹介しながら、浮世絵が彼の作風に与えた影響を探ります。
03「【SCENE02】ゴッホの浮世絵コレクション」東京会場の様子
「【SCENE02】ゴッホの浮世絵コレクション」東京会場の様子

【SCENE03浮世絵の影響「モチーフ」
このシーンでは、浮世絵から取り入れられた市井の生活や風俗といった、それまで西洋ではあまり描かれなかったテーマが、西洋画家たちに新たな視点をもたらし、彼らの作品にどのように取り込まれたかを紹介します。

【SCENE04東洋と西洋
ここでは、ヨーロッパの都市と江戸の街並みを対比させ、東洋と西洋の絵画が出会い、互いに影響を及ぼし、新しい美術表現へとつながったようすを楽しむことができます。
04「【SCENE04】東洋と西洋」東京会場の様子
「【SCENE04】東洋と西洋」東京会場の様子

【SCENE05浮世絵の影響「構図」
浮世絵特有の大胆な構図は、西洋の画家たちに大きな衝撃を与えました。このシーンでは、印象派の画家たちがどのようにして浮世絵から学び、新しい絵画に挑戦したのかを見ることができます。

【SCENE06連作
このシーンでは、同じモチーフを繰り返し描く「連作」に着目。北斎の《富嶽三十六景》とセザンヌの《サント・ヴィクトワール山》を比較しながら、その共通点や違いを見ていきます。

【SCENE07ゴッホと浮世絵
浮世絵を愛したゴッホは、多くの作品に浮世絵的要素を取り入れました。彼の代表作からそのつながりを読み取ります。

【SCENE08印象派の夜明け
浮世絵の影響を受けた画家たちは、それぞれの独自のスタイルへと発展させ、「印象派」の誕生につながりました。最後のシーンでは、モネ《印象 日の出》など印象派の夜明けともいえる作品群が登場します。

「Immersive Museum OSAKA 2025」では、印象派と浮世絵のつながりを、大迫力の映像演出で体感できます。北斎や広重、モネやゴッホの世界が、現代的な映像と音楽で融合する特別な空間を、ぜひ体験してみてください。

【開催概要】
展覧会名:Immersive Museum OSAKA 2025 印象派と浮世絵 ~ゴッホと北斎、モネと広重~
会期:2025年5月31日(土)~9月5日(金)※6月24日(火)~7月3日(木)を除く
会場:堂島リバーフォーラム(大阪市福島区福島1-1-17)
開館時間:10:00〜20:00(最終入場19:00)
入館料:
  - 前売:一般 平日2,500円/土日祝2,700円、中高生1,800円、小学生800円
  - 当日:一般 平日2,700円/土日祝2,900円、中高生2,000円、小学生1,000円