あべのハルカス美術館(大阪市阿倍野区)で、2025年1月18日から3月16日まで「生誕140年 YUMEJI展 大正浪漫と新しい世界」が開催されます。
大正浪漫の象徴として知られる夢二ですが、その創作活動は実に多岐にわたります。本展では、最新の研究に基づく新たな視点から選んだ作品や資料約180点により、夢二の画業と魅力に迫ります。
大正浪漫の象徴として知られる夢二ですが、その創作活動は実に多岐にわたります。本展では、最新の研究に基づく新たな視点から選んだ作品や資料約180点により、夢二の画業と魅力に迫ります。
夢二式美人の世界
夢二の描く美しい女性たちは、「夢二式美人」と呼ばれ、大きな瞳と細長い目鼻立ち、しなやかな体つきが特徴的な女性像は、今も多くの人々を魅了し続けています。
代表作《秋のいこい》では、和服姿の女性が物思いにふける姿が繊細な筆致で描かれています。
《秋のいこい》 1920(大正9)年 紙本着色 夢二郷土美術館蔵
《星まつり》や《こたつ》といった日本の四季や季節の情緒を感じさせる作品も展示されます。
《秋のいこい》 1920(大正9)年 紙本着色 夢二郷土美術館蔵
《星まつり》や《こたつ》といった日本の四季や季節の情緒を感じさせる作品も展示されます。
注目!新発見の油彩画
約80年ぶりに発見された、夢二の幻の油彩画《アマリリス》が関西で初公開されます。1919年頃に描かれたこの作品は、夢二が油彩画にも挑戦していたことを示す重要な作品です。西洋絵画の要素を取り入れつつ、女性の表情や手の描き方に夢二らしさが感じられます。
《アマリリス》 1919(大正8)年頃 油彩、カンヴァス 夢二郷土美術館蔵
《アマリリス》 1919(大正8)年頃 油彩、カンヴァス 夢二郷土美術館蔵
アメリカで描かれた裸婦像
《西海岸の裸婦》(1931-32年)は、夢二がアメリカ滞在中に描いた油彩画です。外国人女性の裸婦を描いたものは本作のみといわれ、白い肌の表現に苦心したことが日記に記されています。背景の色使いや全体の雰囲気から、夢二の新境地を感じ取ることができます。理想の女性像を追い求めた夢二の晩年の傑作といえる作品です。
《西海岸の裸婦》 1931-32(昭和6-7)年 油彩、カンヴァス 夢二郷土美術館蔵
夢二の多彩な活動を紹介
夢二は絵画だけでなく、雑誌や楽譜の表紙、本の装丁、日用品のデザインなど、さまざまな分野で才能を発揮しました。
《封筒「どくだみ」》(大正期)は、木版画で制作された美しい封筒デザインです。シンプルながら洗練された図案に、夢二のデザイナーとしての才能がうかがえます。
《封筒「どくだみ」》(大正期)は、木版画で制作された美しい封筒デザインです。シンプルながら洗練された図案に、夢二のデザイナーとしての才能がうかがえます。
《喜歌劇「小公子」喇叭を皆響せよ》(『セノオ楽譜』No. 164)1920(大正9)年 初版 夢二郷土美術館蔵
《化粧の秋》(雑誌『婦人グラフ』第1巻第6号表紙)1924(大正13)年 木版、紙 夢二郷土美術館蔵
近年発見された晩年のスケッチも初公開されます。約2年の外遊中に描かれたこれらのスケッチは、夢二の創作の源泉を探る上で貴重な資料です。
コラボレーショングッズや夢二作品をイメージしたデセールも登場
展覧会を記念して、デルフォニックスの人気アイテム「ロルバーン」と竹久夢二展のコラボレーショングッズが登場します。夢二の作品をモチーフにしたノートは、日常使いにぴったりのアイテムとなっています。
大阪マリオット都ホテルでは、夢二の《アマリリス》をイメージしたデセールも楽しめます。
夢二の生誕140年を記念して開催される本展は、80年ぶりに発見された作品や初公開のスケッチなど、見どころも満載です。この機会に、大正浪漫あふれる夢二の世界に触れてみてはいかがでしょうか。
【開催概要】
展覧会名:生誕140年 YUMEJI展 大正浪漫と新しい世界
会期:2025年1月18日(土)~3月16日(日)
会場:あべのハルカス美術館
開館時間:火~金 10:00~20:00、月土日祝 10:00~18:00(入館は閉館30分前まで)
休館日:会期中無休
入館(観覧)料:一般 1,700円(1,500円)、大高生 1,300円(1,100円)、中小生 500円(300円)
※( )内は前売・団体料金
※前売券は2025年1月17日(金)23:59まで販売。
※前売券は2025年1月17日(金)23:59まで販売。
公式ホームページ:https://www.ktv.jp/event/yumeji2025/