東京・半蔵門ミュージアムで、2024年12月11日から2025年3月30日までの期間、特集展示「平山郁夫《想一想》と昭和期の日本画家たち」が開催されます。
この展覧会では、すべてミュージアム初公開の近代日本画の巨匠たちの作品が一堂に集います。
展覧会の目玉は、平山郁夫の《想一想》です。この作品は仏伝シリーズの一つで、釈迦が悟りを開いた瞬間を描いています。菩提樹の下で瞑想する釈迦の姿が、幻想的な光に包まれて、平山独特の繊細な筆致と、深い精神性が感じられる作品です。今回は、同じくブッダガヤで悟りを開いた場面をあらわした、館蔵のガンダーラ仏伝浮彫「降魔成道」とともに鑑賞することができます。
ガンダーラ仏伝浮彫 降魔成道 2世紀
さらに太陽を描いた横山大観と児玉希望、動植物を丁寧に表現した川合玉堂・川﨑小虎・堅山南風・堂本印象、人物を描写した鏑木清方と伊東深水の作品と、さらに小倉遊亀による静物画や、加藤東一の風景画など、多彩な経歴の画家の幅広いジャンルの作品が展示され、日本画の多様性も感じられる内容となっています。
堂本印象《白き百合》 1960年代
小倉遊亀《佳果》 昭和30年代 ©tetsuju
ほかにも鎌倉時代初期の仏師運慶作と推定される大日如来坐像(重要文化財)、醍醐寺ゆかりの不動明王坐像、如意輪観音菩薩坐像、二童子像なども常設展示されています。
大日如来坐像 重要文化財 鎌倉時代 建久4(1193)年か 運慶作と推定されている金剛界大日如来像
不動明王坐像 平安時代 12世紀
2025(令和7)年は“昭和100年”にあたります。この機会に昭和を代表する日本画家たちの個性豊かな作品を通して、改めて近代日本画の魅力を再発見してみてはどうでしょうか。
【開催概要】
展覧会名:特集展示「平山郁夫《想一想》と昭和期の日本画家たち」
会期:2024年12月11日(水)~2025年3月30日(日)
会場:半蔵門ミュージアム
開館時間:10:00~17:30(入館は閉館30分前まで)
休館日:月・火曜日、年末年始
※会期最終週、ゴールデンウィーク・お盆期間中の月曜日は開館
入館料:無料
公式ホームページ:https://www.hanzomonmuseum.jp