東京・虎ノ門の大倉集古館にて、「寄贈品展」が、2024年9月14日(土)~10月20 日(日) まで開催されます。
本展は、大倉集古館に近年寄贈された作品を中心に展示する企画展。大倉集古館設立者の大倉喜八郎の嗣子・喜七郎ゆかりの近代日本画をはじめ、木彫工芸品、刺繍など、幅広いジャンルの約80件の作品が展示されます。
大倉喜七郎ゆかりの近代日本画
大倉喜七郎は、日本の書道界や絵画界への援助を行うほか、絵画作品も収集していました。本展では喜七郎が特に援助を行った川合玉堂(1873~1957)やその弟子など、大正から昭和初期にかけて院展や官展で活躍した作家の作品が紹介されます。
木内半古・省古の木彫工芸品
明治から昭和にかけて活躍した木内喜八・半古・省古は、3代続いた木彫工芸家。大倉家は彼らの支援をしたことでも知られています。本展では、正倉院宝物の修理を手がけた2代半古(1855~1933)と 3代省古(1882~1961)による竹花入や帯留などが展示されます。

《竹花入》木内半古、明治~昭和・19~20世紀

《花喰鳥文木画帯留》木内省古、明治~昭和・19~20世紀

《竹花入》木内半古、明治~昭和・19~20世紀

《花喰鳥文木画帯留》木内省古、明治~昭和・19~20世紀
保坂なみによる明治の刺繍
明治期の女性が社会で必要とされた技術の一つが刺繍でした。質の高いものは万国博覧会へ出品されたり、皇室へ献上されました。
保坂なみ(1878[戸籍上は 1879]~1960)は、共立女子職業学校で刺繍を学び、日本女子美術協会展に刺繍「高砂」で一等褒賞を受賞、後に山形県立酒田高等女学校助教諭心得となった人物です。彼女の鮮やかな刺繍作品は、明治期の女性の技術の高さを物語っています。
保坂なみ(1878[戸籍上は 1879]~1960)は、共立女子職業学校で刺繍を学び、日本女子美術協会展に刺繍「高砂」で一等褒賞を受賞、後に山形県立酒田高等女学校助教諭心得となった人物です。彼女の鮮やかな刺繍作品は、明治期の女性の技術の高さを物語っています。

《袱紗 牡丹に蝶模様刺繍》保坂なみ、明治~大正・20世紀
森陶岳の備前焼
森陶岳(1937~)は、備前焼の古くからの窯元(備前六姓)のひとつ、森家に生まれた陶芸家。古備前に魅せられ、その再現を目指して焼成法を模索しながら、独自の作風を切り開きました。
今回、1970年代初頭から2000年にかけての作品から、備前焼らしい牡丹餅鉢や、茶陶である茶碗や水指などの56件が寄贈されました。本展では、「柔和さにつつまれた剛毅な造形」と表現された、森陶岳の独創的で魅力あふれる世界が楽しめます。
今回、1970年代初頭から2000年にかけての作品から、備前焼らしい牡丹餅鉢や、茶陶である茶碗や水指などの56件が寄贈されました。本展では、「柔和さにつつまれた剛毅な造形」と表現された、森陶岳の独創的で魅力あふれる世界が楽しめます。
【開催概要】
会期:2024年9月14日(土)~2024年10月20日(日)
会場:大倉集古館
住所:東京都港区虎ノ門2-10-3
時間:10:00~17:00 (最終入場時間 16:30)
金曜日は19:00まで開館(最終入場時間 18:30)
休館日:月曜日 休日の場合は翌火曜日
観覧料:一般 1,000円、大学生・高校生 800円、中学生以下 無料
大倉集古館公式サイト: https://www.shukokan.org/