江戸時代の美人画の流れを肉筆画でたどる展覧会。菱川師宣、宮川長春、鳥居清長と名だたる絵師の作品がずらりと並び、それぞれの個性も見えてきます。
おもな見どころはこちらをご覧ください。
祇園井特など上方で活躍した絵師たちも紹介。初期風俗画や吉原の仮宅を描く勝川春章《青楼遊園図》、歌川豊春《納涼三美人図》などからは人びとの日常を見ることもできます。吉原を題材にした作品は多く、東京藝術大学大学美術館で開催中の「大吉原展」とあわせて見るとより楽しめそう。
新発見、初公開の喜多川歌麿の《蛍狩り美人図》は伊勢物語「八橋」が題材と思われる作品。歌麿作品はどれもさすがという感じでした。
2021年に発見の葛飾北斎、勝川春英、歌川豊国、勝川春扇、勝川春周、勝川春好の合作《青楼美人繁昌図》は、豪華な着物、美しい色彩、丁寧な描きぶりが目を引きます。
地下は春画コーナーで、珍しい北斎の肉筆春画や、洗練された美しい色彩の鳥文斎栄之の《源氏物語春画絵巻》など、個人蔵 の9点を含む、紹介される機会の少ない春画10点が並んでいます。
歌川国芳の水墨画や、風景画で知られる広重の遊女の豪華な着物が目を引く美人画など、ちょっと意外な作品も。
主な絵師はすべて揃え、個人蔵作品が多く、大倉集古館さんグッドジョブ!という感じの展覧会。前後期で大きく展示替えとなるほか、場面がえも多いので詳細は公式サイトの作品リストでチェックのうえおでかけください。
【開催概要】
【開催概要】
特別展「浮世絵の別嬪(べっぴん)さん―歌麿、北斎が描いた春画とともに」
会期:2024年4月9日(火)~6月9日(日)
*前期:4月9日(火)~5月6日(月・休)
*後期:5月8日(水)~6月9日(日)
開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
毎週金曜日は19:00まで開館、入館は18:30まで
休館日:毎週月曜日(祝日の場合は翌火曜日)、ただし4月30日(火)は開館
入館料:一般:1,500円、大学生・高校生:1000円、中学生以下:無料
大倉集古館公式サイト:https://www.shukokan.org/
大倉集古館公式サイト:https://www.shukokan.org/