平安時代から室町時代のやまと絵の優品を紹介する特別展 「やまと絵 -受け継がれる王朝の美-」が、東京・上野の東京国立博物館 平成館で開催中です。
総件数245件(会期中展示替えあり)のうち7割以上が国宝や重要文化財で、日本絵巻史上の最高傑作といわれる国宝「四大絵巻」をはじめ、教科書や美術全集で見たお馴染みの作品により、特に平安時代から室町時代のやまと絵の壮大かつ華麗な歴史をたどります。
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メインビジュアル(ポスター画像)

本展では、日本美術を代表する名品が勢ぞろいします。
なかでも四大絵巻、神護寺三像、三大装飾経など、超豪華作品が入れ替わりで登場するのは、本展の大きな見どころです。
会期中に展示替えがあるので、お目当ての作品があれば、ぜひ展覧会公式サイトで展示期間を確認してから来館することをおすすめします。
日本絵巻史上の最高傑作として名高い四大絵巻(《源氏物語絵巻》《信貴山縁起絵巻》《伴大納言絵巻》《鳥獣戯画》)は10月11日(水)~22日(日)、神護寺に伝わるほぼ等身大の巨大人物画・神護寺三像(《伝源頼朝像》《伝平重盛像》《伝藤原光能像》)は10月24日(火)~11月5日(日)、貴族たちの祈りと高い美意識が詰まった三大装飾経(《久能寺経》《平家納経》《慈光寺経》)(以上すべて国宝)は11月7日(火)~12月3日(日)に揃って展示されます。
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会場入口

日本絵巻史上の最高傑作、四大絵巻が勢ぞろい
数ある絵巻作品のなかでも、最高傑作として名高いのが平安時代末に制作された四大絵巻です。
現存最古にして最高峰の王朝物語絵巻、国宝《源氏物語絵巻》には、王朝貴族の美意識が凝縮されています。美しい料紙装飾と詞書も必見。2週ごとに展示替えを行います。

信貴山朝護孫子寺を開いた命蓮の奇跡の数々を描いた説話絵巻、国宝《信貴山縁起絵巻》は、展示替えにより全3巻を展示します。
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展示風景より、【国宝】 《信貴山縁起絵巻》 平安時代・12世紀 奈良・朝護孫子寺 通期展示(巻替えあり)※写真は飛倉巻(展示期間:10月11日(水)~11月5日(日))

宮廷絵所絵師が応天門炎上という歴史的事件を描いた国宝《伴大納言絵巻》。多くの群衆、燃え盛る炎、立ちのぼる黒煙など、ドキュメンタリー映画さながらの迫真性が見ごたえのある「巻上」が、10月22日(日)まで展示されています。

擬人化された動物たちを活き活きと描いた国宝《鳥獣戯画》は、展示替えにより全4巻を展示します。
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展示風景より、【国宝】 《鳥獣戯画》平安~鎌倉時代・12~13世紀 京都・高山寺  通期展示(巻替えあり)※写真は甲巻(展示期間:10月11日(水)~22日(日))
 
本展の見どころ、主な作品解説はこちらもご覧ください。


序章 伝統と革新―やまと絵の変遷―
やまと絵の概念は時代によって変化します。
序章では、まず平安時代から室町時代に至るやまと絵の歴史を概観します。

平安時代から鎌倉時代前半にかけては、中国で制作された絵画と、日本で制作され中国風に事物、人物、風景などを描いた「唐絵」に対し、日本の風景や人物を描く作品をやまと絵と呼んでいました。
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どちらも国宝《山水屛風》ですが、右は現存最古のやまと絵屛風、左は現存最古の唐絵屛風。違いを見比べてみましょう。(どちらも展示期間:10月11日(水)~11月5日(日))

鎌倉時代後期に中国から新しい絵画様式として水墨画が入ってくると、水墨画を中心とした唐絵を「漢画」、それ以前の伝統的なスタイルに基づく作品をやまと絵と呼びました。
外来美術との対比の中で、独自の発展を遂げてきたやまと絵には、四季の移ろい、月ごとの行事、花鳥・山水やさまざまな物語など、あらゆるテーマが描かれてきました。
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展示風景より

第1章 やまと絵の成立―平安時代―
やまと絵の成立と発展には、貴族たちの文化的な営みが大きな基盤となりました。第1章では、王朝貴族の美意識が込められた調度手本や装飾経、工芸品などとともに、四大絵巻をはじめとする院政期絵巻の数々から、平安時代やまと絵の実態に迫ります。
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展示風景より

やまと絵の成立は9世紀半ば頃と考えられます。やまと絵の成立に大きな影響を与えたのが宮廷文化の根幹である和歌です。和歌で詠まれた名所からやまと絵が生まれ、この絵画がさらに新たな和歌や文芸の創造を促しました。 
藤原道長の娘で一条天皇の中宮となった、彰子入内の際に用意した屛風をもとに道長らが和歌を詠んだ様子は、道長の日記《御堂関白記》や 《栄花物語》にも詳しく述べられています。
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展示風景より

平安時代に遡る大画面のやまと絵はほとんど残されていませんが、小画面の紙絵の作例がいくつか残されています。国宝《葦手下絵和漢朗詠集》(京都国立博物館)などに見られる葦手は、文字と絵の交差する知的遊戯で、王朝貴族の美意識を見ることができます。
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【国宝】 《葦手下絵和漢朗詠集藤原伊行筆 平安時代・永暦元年(1160) 京都国立博物館 通期展示(巻替えあり)※写真は巻上(展示期間:10月11日(水)~11月5日(日))

また、やまと絵に描かれた日本的な風俗や四季の風景は、調度手本や装飾経、工芸品などさまざまな作例にも展開し、絵画、書跡といった分野を超えて、広く貴族たちの文化的な営みに浸透していきました。
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贅を尽くした華やかな装飾料紙の見事さと、王朝貴族の洗練された流麗な筆遣いが堪能できる、「古今和歌集」などを書写した名品も並んでいます。

国宝《片輪車蒔絵螺鈿手箱》(東京国立博物館)は、箱の身と蓋に水流に浮かぶ牛車の車輪を蒔絵と螺鈿で表わしています。片輪車とは、乾燥を防ぐために車輪を水につけた様子を表わしたものですが、デザイン化し、洗練していった結果、ジャンルを横断して愛好されるモチーフとなりました。
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【国宝】 《片輪車蒔絵螺鈿手箱平安時代・12世紀 東京国立博物館 展示期間:10月11日(水)~11月5日(日)

神に捧げるために作られた箏という楽器。 表面には、 蒔絵で美しい山岳の風景が表わされていた、王朝時代の貴族の美意識が結実した工芸品です。 
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【国宝】 《蒔絵箏(本宮御料古神宝類のうち)平安時代・12世紀 奈良・春日大社 展示期間:10月11日(水)~11月5日(日)

平安時代末、院政期には優れた絵巻が数多く制作されました。特に蓮華王院宝蔵に収蔵された後白河天皇のコレクション「宝蔵絵」は、後世の絵巻の規範として珍重されました。六道絵と考えられる《地獄草紙》、《餓鬼草紙》、《病草紙》(すべて国宝)も宝蔵絵の一つです。
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展示風景より

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六道の世界観に基づき、餓鬼道、地獄道を描いた絵巻。左から、【国宝】 《餓鬼草紙平安時代・12世紀 京都国立博物館 展示期間:10月11日(水)~11月5日(日)、【国宝】  《地獄草紙平安時代・12世紀 東京国立博物館 展示期間:10月11日(水)~11月5日(日)

第2章 やまと絵の新様―鎌倉時代―
鎌倉時代になっても、やまと絵を担っていたのは宮廷貴族社会でした。写実性に関心を払いながらも人物や風景の理想化が志向され、王朝時代を追慕する美術やさまざまな主題の絵巻が数多く作られました。第2章では、こうした新しいやまと絵の動向をみていきます。

鎌倉時代美術の特徴は「写実性」にあるといわれています。なかでも絵画で写実性が顕著とされるのが、肖像画と風景画です。やまと絵系肖像画を代表する名品である、神護寺に伝わる《伝源頼朝像》、《伝平重盛像》、《伝藤原光能像》(すべて国宝)は、10月24日(火)~11月5日(日)に一堂に会します。
肖像画では、周囲の人物の特徴をとらえて描き分ける肖像画である、「似絵」と呼ばれる描法が流行しました。
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展示風景より

風景画については、《春日宮曼荼羅》(東京国立博物館)をはじめとする宮曼荼羅などに見られるように、実景に即した 風景表現が好まれるようになります。ただし、こうした風景描写も、現代的な意味での「写実」ではなく、複数の時間や空間を組み合わせて対象の理想化が図られています。写実と理想のはざまで、前代とは異なる新たな美意識が追及されたのが、鎌倉時代やまと絵の特徴です。
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《春日宮曼荼羅》鎌倉時代・13世紀 東京国立博物館 展示期間:10月11日(水)~22日(日)

承久の乱による朝廷方の敗北後は、 失われた平安の王朝時代を追慕するような《源氏物語絵巻》、《狭衣物語絵巻》などの作品が数多く生み出されました。
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展示風景より

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展示風景より、紫式部の仕えた藤原彰子を中心とする華やかな宮廷生活を描いた【重要文化財】《紫式部日記絵巻断簡》鎌倉時代・13世紀 東京国立博物館 通期展示

鎌倉時代には多くの絵巻作品が制作されるようになります。平安時代までの物語絵巻、説話絵巻に加え、高僧伝絵巻、縁起絵巻など、描かれる物語の内容も多様化していきます。
世俗主題では、王朝物語絵巻に加え、平安時代末に起こった平治の乱に取材した国宝《平治物語絵巻》(東京国立博物館)など、武士を主人公とする合戦絵巻が多く作られます。
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 【国宝】 《平治物語絵巻 六波羅行幸巻》鎌倉時代・13世紀 東京国立博物館 展示期間:10月11日(水)~11月5日(日)

宗教主題では、信仰の広がりに伴ってさまざまなタイプの絵巻が生み出されました。国宝《一遍聖絵》(東京国立博物館)は、鎌倉時代に時宗を開いた高僧、一遍上人の生涯を日本各地の風景のなかに描き出した、伝記絵巻の名品として知られた作品です。
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 【国宝】 《一遍聖絵 巻第七法眼円伊筆 鎌倉時代・正安元年(1299) 東京国立博物館 展示期間:10月11日(水)~11月5日(日)

第3章 やまと絵の成熟―南北朝・室町時代―
南北朝・室町時代は、日本の文化そのものが大きく転換した時期でした。やまと絵では、水墨画に対抗するかのように多彩な色目と金銀加飾による華やかで眩い画面が志向されるようになります。第3章では和漢の美が融合し、新たな文芸に触発された美術が花開いた成熟期のやまと絵の様相を探ります。

南北朝・室町時代には、墨により画面を構築していく水墨画に対抗するかのように、多彩な色彩と金銀、雲母などを用いた華やかで眩い画面がやまと絵で志向されるようになります。《源氏物語図扇面貼交屛風》(広島・浄土寺)は、四季絵の要素を取り込んだ 源氏物語の著名場面を60面の扇面に描いた作品です。
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手前ガラスケース内:【重要文化財】 《男山蒔絵硯箱室町時代・15世紀 東京国立博物館 通期展示 後:《源氏物語図扇面貼交屛風室町時代・16世紀 広島・浄土寺 展示期間:10月11日(水)~11月5日(日)

重要文化財《十界図屛風》は、金銀の箔散らしを、六曲一双の大画面いっぱいに押し広げて画面全体を光り輝く下地として、そこに仏教的な世界観である十界を描いています。このように、この時代には金銀で画面を覆い尽くすかのような趣向をもった作例が多く見られるようになります。
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【重要文化財】 《十界図屛風》南北朝時代・14世紀 奈良・當麻寺奥院 展示期間:10月11日(水)~11月5日(日)

また、この時代は煌びやかな扇面画が多数残されているのも特筆されます。さまざまな物語、景物などを描く扇面画の存在は、やまと絵画題のレパートリーの広さを物語ります。 
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展示風景より

南北朝・室町時代の文芸の世界では、武士や庶民など、幅広い階層の人びとを主人公とする短編の「御伽草紙」と呼ばれる分野が確立します。 これに伴って絵巻もまた、過去の説話集などに基づく物語や、庶民をテーマとした新たに創作された物語も絵巻化されるようになります。
闇夜に跋扈する異形異類の姿を無言劇のように描く重要文化財《百鬼夜行絵巻》(京都・真珠庵/巻替えあり)など、今見ても楽しい、ファンタジー要素にあふれた作品もあり、ここでは室町絵巻の豊饒な世界が楽しめます。
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展示風景より

室町時代の美術は、 「和」と「漢」がキーワードとなります。中国では北宋時代に確立した水墨画は、鎌倉時代の後期以降、禅宗寺院を中心に日本でも描かれるようになります。さらに宋から明時代の花鳥画なども伝わり、こうした新しい中国絵画の様式の作品が、唐絵に代わって漢画と呼ばれるようになります。やまと絵と漢画は対立的に存在していたのではなく、互いの技法、構図を取り込みながら、和漢融合の新たな美を構築しました。
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展示風景より

狩野派の2代目にして流派発展の基礎を築いた狩野元信は、室町期における「和漢統合」の達成者として知られ、漢画(水墨画)だけでなく、数多くのやまと絵も手掛けています。
漢画を基盤とする重要文化財《禅宗祖師図》(東京国立博物館)は、題材は漢画主題でありながら各モチーフは並置的で画面の奥行きが意識されておらず、やまと絵の画面構成にもとづくものと位置づけられます。
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【重要文化財】 《禅宗祖師図(旧大仙院方丈障壁画)》狩野元信筆 室町時代・16世紀 東京国立博物館 写真の作品は展示期間:10月11日(水)~11月5日(日)

重要文化財《酒伝童子絵巻》は、 きらびやかな極彩色で彩られた、元信によるやまと絵系絵巻の代表作として名高い作品です。一方、漢画の画面構成を取り入れて描かれた《堅田図屏風》(東京・静嘉堂文庫美術館)は、やまと絵師である土佐光茂筆と伝わります。光茂による、実地でのスケッチに基づく重要文化財《桑実寺縁起絵巻》(滋賀・桑實寺)など、伝統的なやまと絵の作法を逸脱するような新たな試みによる作品もあり、さまざまな領域において和と漢が混交・融合して、新たな美の体系が形づくられたのが南北朝・室町時代美術の大きな特徴です。
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展示風景より、重要文化財《酒伝童子絵巻 巻上》(東京・サントリー美術館/巻替えあり)や土佐派の作品

第4章 宮廷絵所の系譜
やまと絵を主に描いてきたのは宮廷絵所絵師です。
宮廷絵所の作品には、 当時の最先端の流行や絵師たちの個性が反映されています。そして彼らの作品はそれぞれの時代の最高レベルの水準を示す、やまと絵の歴史の核となる品々です。
第4章では、平安時代末の京都を描いた半世紀ぶりの展覧会公開となる《年中行事絵巻 (住吉本)》などの作品で、宮廷で続いてきたやまと絵の系譜を紐解いていきます。

宗教主題では、信仰の広がりに伴ってさまざまなタイプの絵巻が生み出されました。重要文化財《石山寺縁起絵巻》(滋賀・石山寺)など社寺の成り立ちや歴史を描いた縁起絵巻、国宝《春日権現験記絵巻》(皇居三の丸尚蔵館収蔵)など特定の神仏の奇瑞を描いた霊験記絵巻、そして過去の高僧や祖師の行状を描いた国宝《玄奘三蔵絵巻》(大阪・藤田美術館)などの高僧伝絵巻が多数制作されました。
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展示風景より

南北朝時代末から室町時代初頭にかけて、宮廷絵所預を歴任したやまと絵師たち6人によって描かれた重要文化財《融通念仏縁起絵巻》(京都・清凉寺)は、 詞書も後小松天堂、将軍足利義持などが携わっており、詞書、絵それぞれに当時最高クラスのメンバーが参画した、中世絵画史上極めて重要な作品です。
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展示風景より

《源氏物語図扇面》(東京国立博物館)は、中世最後のやまと絵師、土佐光信の孫で光茂の子、光元筆と考えられる作品。 織田信長に仕えた光元は但馬攻めに従軍して戦死します。光元の死により土佐家は断絶し、古代中世と連綿と継承されてきたやまと絵は、一つの時代の終焉を迎えたのです。土佐家が絵所預に復帰するのは17世紀半ば、土佐光起の頃でした。
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《源氏物語図扇面》伝土佐光元筆 室町時代・16世紀 東京国立博物館蔵 展示期間:10月11日(水)~11月19日(日)

終章 やまと絵と四季―受け継がれる王朝の美―
やまと絵において四季の様子を描くことは主要なテーマの一つでした。終章では、やまと絵において描き続けられてきた、四季絵の要素を踏まえた作例を中心に紹介します。

月ごとの行事や景物等を描く月次絵の伝統を引く重要文化財《月次風俗図屛風(東京国立博物館)は、 賀茂競馬、 春日若宮おん祭などの画題に加え、 羽根つき、花見、田植え、雪遊び等、庶民の営みも多く描かれ、近世風俗画を予感させる新旧融合のやまと絵といえます。 修理後初公開。 
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【重要文化財】 《月次風俗図屛風室町時代・16世紀 東京国立博物館 展示期間:10月11日(水)~11月5日(日)

まぶしく輝く浜辺の風景に多くの花木や草花、鳥の姿を重ね、画面右から左に移ろう季節をも表わした重要文化財《浜松図屛風》(東京国立博物館)。人々の営み、四季のモチーフ、全ての要素が描かれ、古代・中世やまと絵のさまざまな要素を集約した、本展イチオシ!究極のやまと絵です。
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【重要文化財】 《浜松図屛風》室町時代・15~16世紀 東京国立博物館 通期展示

特別展に合わせ、東京国立博物館本館では、特集展示「近世のやまと絵-王朝美の伝統と継承」、「仏画のなかのやまと絵山水」も開催中です。こちらもお見逃しなく。

展覧会特設ショップでは、本展の出展作品をモチーフにした、オリジナルグッズも多数販売中。国宝「鳥獣戯画 甲巻」の猫や重要文化財「百鬼夜行絵巻」をモチーフにしたぬいぐるみ、国宝「鳥獣戯画 甲巻」をモチーフにしたTシャツや刺繡がおしゃれなトートバックなど、ほかでは買えないグッズが揃っています。商品の数には限りがあり、欠品になる場合もあるということなので、お目当てのグッズがあれば購入はお早めに。
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「やまと絵はカレー!?」も販売中。インドの料理が日本風にアレンジされて定着したよう に、やまと絵は中国の絵を少しずつ日本化していく中で成立したため「カレーライス」に似ているということです。展覧会公式サイトの”マンガでわかる「やまと絵」”https://yamatoe2023.jp/comics.htmlに詳しく紹介されています。今しか食べられないカレーはどんな味がするのでしょうか?
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ほかにも「日本美術の教科書」と呼ぶに相応しい豪華な展示作品をすべて収録した、 壮大で優美なやまと絵の世界をじっくり楽しめる公式図録も販売中です。また音声ガイドナビゲーターは夏木マリさんが担当しています。
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やまと絵は、千年を超す長い歳月のあいだ、さまざまな変化を遂げながら連綿と描き継がれてきました。展示替えが多いのですが、多くの名品を東京で見ることができる貴重なチャンスともいえます。この秋はまさに「日本美術の教科書」と呼ぶにふさわしい展覧会で、多彩で豊かな日本の伝統美の世界を体感してみましょう。
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<開催情報>
特別展「やまと絵 -受け継がれる王朝の美-」
会場:東京国立博物館 平成館(〒110-8712 東京都台東区上野公園 13-9)
会期:2023年10月11日(水)~12月3日(日)※会期中、一部作品の展示替えおよび巻替えあり
休館日:月曜日 ※ただし本展のみ11月27日(月)は開館
開館時間:午前9時30分~午後5時
※金曜・土曜は午後8時まで開館 ※最終入場は閉館の60分前まで
観覧料:一般2,100円 大学生1,300 円 高校生900 円 他(すべて税込)
※土・日・祝日のみ事前予約制(日時指定)
展覧会公式サイト:https://yamatoe2023.jp/
※会場内は撮影禁止です。展示室内の写真は美術館の許可を得て撮影したものです。