今年で4回目を迎える「artKYOTO 2023」は、通常のアートフェアのように現代的なコンベンションホールや仮設空間での展示とは異なり、歴史的建造物である⼆条城の通常⾮公開である重要⽂化財の天井の梁、漆喰の壁などをいかしたアートフェアであることが特徴です。


2023年は、二条城内の「二の丸御殿台所・御清所」「番所」「東南隅櫓」の3ヶ所で古美術・近代美術・工芸・現代アートといった多彩なジャンルを扱う25のギャラリー等が出展。幅広いジャンルの作品が一同に会して、アートの魅力とその価値を発信しています。

建築空間としても価値の⾼い⼆条城の⾮⽇常の空間で作品の鑑賞を楽しむだけでなく、作品の購⼊はもちろんのこと、ギャラリスト・美術商や、作家から直接作品制作の経緯や創意工夫について聞けるブースもあり、多彩なコミュニケーションが楽しめます。
「二の丸御殿台所・御清所」は、縦横に掛かる力強い梁が印象的な展示エリアで、20の出展者が古美術から現代アートまで、多彩なジャンルの作品のプレゼンテーションを展開しています。
「二の丸御殿台所・御清所」は、縦横に掛かる力強い梁が印象的な展示エリアで、20の出展者が古美術から現代アートまで、多彩なジャンルの作品のプレゼンテーションを展開しています。

「二の丸御殿台所・御清所」外観
江戸中期から続く茶道具商である「谷松屋戸田」は、日本陶磁史の中でも別格の美的価値を持つ中世の陶器のその魅力を紹介しています。
江戸中期から続く茶道具商である「谷松屋戸田」は、日本陶磁史の中でも別格の美的価値を持つ中世の陶器のその魅力を紹介しています。

谷松屋戸田(大阪)
具体美術の作品を中心に、その精神を受け継ぐエマージング・アーティストまでを扱う「鳩ノ森美術」は、具体美術協会(GUTAI)のラストメンバーとして今も活動する森内敬子の最新作と共に、戦後抽象美術×児童美術の草分けとして再評価が進む宮脇公実の作品など、抽象絵画を中心に作品を紹介しています。

鳩ノ森美術(東京)
日本の若手作家と国際的な作家を紹介する「GALLERY SIDE 2」は韓国出身のジャエ・ヨング・リーの作品や、三井淑香など国内外の作家の作品を展示。

GALLERY SIDE 2(東京)
印象派以降の近代西洋絵画の逸品から現代アートまでを手掛ける「ギャルリーためなが」。今回は、伊藤若沖の生き方や表現方法に多く影響を受けているという樋口新の作品や、和紙にアクリル絵具という独特な画法を確立し、日本画と洋画との境界を越えた革新的な表現で、独自の幻想世界を創り上げている智内兄助の作品などを展示。

ギャルリーためなが(東京、パリ、大阪、京都)

ギャルリーためなが(東京、パリ、大阪、京都)
「Artglorieux GALLERY OF TOKYO」では、京都・西陣に生まれた箔工芸作家・裕人礫翔による金箔を用いたアート作品を展示。西陣織のための伝統的な技法から生み出された新しい表現世界が楽しめます。イタリア新進気鋭のアーティスト、フランチェスコ・マッツィの作品も展示。

Artglorieux GALLERY OF TOKYO(東京)
「一番星画廊」で展示の、石田淳一の日々を記録したドローイングシリーズ「ある日」は、静謐な静物画のほか、愛猫の「日々の貌」をテーマとした作品が多く、猫好きは結構楽しめそう。錯視で作品が動き出す倉嶌隆広の作品も展示。

「GALLERY KOGURE」GALLERY KOGUREは、メディアを問わず、物事の真に迫るコンセプトと最高品質を備えた作家を国際的に紹介するギャラリー。個性豊かな作品がずらりと並んでいます。

GALLERY KOGURE(東京、石川、京都)

GALLERY KOGURE(東京、石川、京都)
「gallery UG」は若手アーティストの発掘・育成に力を入れ、平面作品から立体作品まで幅広く手掛けるギャラリー。今回は二条城の建物と現代アートのコラボレーションが楽しめます。

gallery UG(東京)

Kyoto arts and crafts
「メグミオギタギャラリー」は、伝統的技法や素材を用いながら作品の仕上がりにこだわりを持つ作家の作品など、表現の渇望・情熱を直接的に伝える作家の作品を、国内外で紹介しているギャラリー。中央は土屋仁応の作品。

メグミオギタギャラリー(東京)
「サテライツ・アート・ラボ」では、日本人の父とアメリカ人の母を持ち、現在、世界をステージに活躍する森勉の作品を紹介。鮮やかな色彩感覚で表現された動物たちや風神雷神など、躍動的で美しい彼独特の世界が楽しめるブースです。
サテライツ・アート・ラボ(東京)
「Gallery Seek」では、人物や猫をモチーフにした作品を中心に制作している疋田正章の作品などを展示。これは二つの顔を持つ猫のシリーズ作品。
2022年に開廊50周年を迎えた、京都・祇園のギャラリー「大雅堂」では、多彩なジャンルの作品を展示。
「Gallery Seek」では、人物や猫をモチーフにした作品を中心に制作している疋田正章の作品などを展示。これは二つの顔を持つ猫のシリーズ作品。

Gallery Seek(東京、青森)
「SH GALLERY」では、スマートホンを片手にカ メラ目線で首をかしげる女性など、SELFY(自撮り)をする女性をクールキュートに描いた山口真人の作品が並んでいます。

SH GALLERY(東京)
「番所」は、 東大手門を入ってすぐにある、かつて二条城の警備に当たっていた武士の詰所です。入城料のみで観覧可能。
この全国的にも貴重な建物を使用する展示エリアでは、鎌倉に店を構える「瀧屋美術」が出展。20世紀後期のイギリスを拠点に活動したウィーン出身の陶芸家ルーシー・リーの作品や、セラミックの作品で国内外から高い評価を受ける田中悠の作品が、歴史ある空間で楽しめます。

瀧屋美術(鎌倉)
「東南隅櫓」では、日本インドネシア国交樹立65周年を記念し、インドネシアのギャラリー「Gajah Gallery」「msalman gallery」が出展し、ロジト・ムルヤディやリド・リヅキなどのインドネシア人作家を紹介。また、京都のギャラリー「GALLERY TOMO」、「KYOTO INTERCHANGE」もプレゼンテーションを行っています。会期中、入城料のみで観覧可能。

Gajah Gallery(シンガポール / ジャカルタ / ジョグジャカルタ)
「GALLERY TOMO」では、風、火、水、音などの自然界に見られるさまざまな要素によって特徴づけられる篠原猛史の作品や、主に人の背中に焦点を当てて制作をしている藤田薫の彫刻を展示。

GALLERY TOMO(京都)
これからアートを楽しむ人におすすめ!artKYOTO 2023でさまざまな作品やギャラリーに出会ってみよう
ほとんどのブースでは撮影も可能です。
現代美術、近代絵画、古美術などジャンルを超えて幅広い美術に触れることができ、さらに展覧会のこと、画廊のことなど、普段はなかなか聞けないようなことも気軽に質問できます。
現代美術、近代絵画、古美術などジャンルを超えて幅広い美術に触れることができ、さらに展覧会のこと、画廊のことなど、普段はなかなか聞けないようなことも気軽に質問できます。
アートに興味があるけれど、まずいろんなアートに触れたい方、これからアートコレクションを始めたいけれどギャラリー巡りはこれからという方は、ぜひartKYOTO 2023を活用してみてください。好きなアートや作家との思いがけない出会いがあるかもしれません。
お気に入りのギャラリーや作品があれば、実際にギャラリーにも足を運んでみてもいいですね。
会期は10月9日(月)まで。
駅のすぐそばで、ロケーションにも恵まれた二条城に、この機会に足を運んでみてはいかがでしょうか?
出展者一覧と各ブースの紹介はこちら→https://www.artkyoto.jp/exhibitors【artKYOTO 2023 開催概要】
日程:2023年10月6日(金) 12:00-19:00/10月8日(日) 12:00-19:00/10月9日(月・祝) 11:00-16:00 ※10月7日(土)は、関係者向けの特別内覧会
会場:世界遺産・二条城 (元離宮二条城 二の丸御殿台所・御清所 東南隅櫓 番所)
チケット:当日券 2,50円、NFTチケット 2,000円
※別途二条城の入城料が必要
※16時以降は入城料不要。ただし、artKYOTO 2023会場以外は進入不可。
※小学生以下は、大人同伴に限りartKYOTO 2023への入場無料。
公式URL:https://artkyoto.jp/



