企画展「ガウディとサグラダ・ファミリア展」が、東京国立近代美術館にて、2023年6月13日(火)から9月10日(日)まで開催されます。
5_本展チラシビジュアル① キャプションクレジット不要

サグラダ・ファミリアを軸にガウディの建築を紹介
企画展「ガウディとサグラダ・ファミリア展」は、ガウディの建築のうち、サグラダ・ファミリアに焦点を合わせた展覧会です。
アントニ・ガウディ(1852-1926)は、1852年スペインのカタルーニャ地方に生まれ、バルセロナを中心に活動した建築家です。バルセロナ市内に点在するカサ・ビセンス、グエル公園、カサ・バッリョ、カサ・ミラ、サグラダ・ファミリアなど世界遺産に登録された建築群は、一度見たら忘れることのできないそのユニークな造形によって世界中の人々を魅了し続けています。
6_本展チラシビジュアル② キャプションクレジット不要
ガウディの独創は、西欧のゴシック建築やスペインならではのイスラム建築、さらにカタルーニャ地方の歴史や風土など自らの足元を深く掘り下げることで、時代や様式を飛び越える革新的な表現に到達したことにあります。
本展は、1882年に着工し長らく「未完の聖堂」といわれながら、完成の時期が視野に収まってきたサグラダ・ファミリアを中心に、100 点を超える図面、模型、写真、資料に最新の映像をまじえながらガウディ建築の豊かな世界に迫ります。

本展の見どころ
1. ガウディの創造の源泉を探ります
ガウディはゼロから独創的な建築を創造したわけではありません。ガウディの才能は、西欧建築の歴史、異文化の造形、自然が生み出す形の神秘を貪欲に吸収し、そこから独自の形と法則を生み出したことにあります。本展では「歴史」「自然」「幾何学」の3つのポイントから、ガウディの発想の源泉を探ります。
1_サグラダ・ファミリア聖堂(降誕の正面側)2023年1月撮影
サグラダ・ファミリア聖堂(降誕の正面側)、2023年1月撮影 ©Sagrada Família

2. サグラダ・ファミリアの建設のプロセスが明らかに
この聖堂建設プロジェクトは誰の発案ではじまり、その後どう変遷したのか。図面のみならず膨大な数の模型を作ることで聖堂の構想を練り上げていったガウディ独自の制作方法に注目するとともに、140 年を超える長い建設の過程でガウディ没後にプロジェクトを引き継いだ人々の創意工夫にも光を当てます。
2_サグラダ・ファミリア聖堂(降誕の正面側)2019年11月撮影
サグラダ・ファミリア聖堂(降誕の正面側)、2019年11月撮影 ©Sagrada Família

3. 総合芸術としてのサグラダ・ファミリアの豊かな世界をひもときます
ガウディはサグラダ・ファミリアにおいて、「降誕の正面」を飾る彫像も自ら手掛けるなど、聖書の内容を表現する彫刻の制作に取り組むほか、外観・内観の光と色の効果や、建物の音響効果にも工夫を凝らし、建築・彫刻・工芸を融合する総合芸術の場として聖堂を構想しました。本展では、ガウディの彫刻術にも焦点を当てることで聖堂の豊かな世界に迫ります。
3_サグラダ・ファミリア聖堂の内観
サグラダ・ファミリア聖堂の内観 ©Sagrada Família

4. サグラダ・ファミリアの壮麗な空間を空中散歩
NHKが撮影した高精細映像やドローン映像を駆使して、肉眼では捉えられない視点で聖堂を散策。ステンドグラスを通過した光が聖堂内を彩る景色の変化も圧巻です。マリアの塔が完成し、いよいよイエスの塔の建設という最終段階に向かうサグラダ・ファミリアの現在の姿を、最新の映像を通して伝えます。
4_サグラダ・ファミリア聖堂の内観_
サグラダ・ファミリア聖堂の内観 ©Sagrada Família

【展覧会概要】
企画展「ガウディとサグラダ・ファミリア展」
会期:2023年6月13日(火)~9月10日(日)
会場:東京国立近代美術館 1F企画展ギャラリー
住所:東京都千代田区北の丸公園3-1
開館時間:10:00~17:00(金・土曜日は20:00まで)
※入館はいずれも閉館の30分前まで
休館日:月曜日(ただし7月17日は開館)、7月18日(火)
■巡回情報
2023年9月30日(土)〜12月3日(日) 佐川美術館
2023年12月19日(火)〜2024年3月10日(日) 名古屋市美術館