東京・日本橋髙島屋S.C.にて、2023年4月26日(水)~5月15日(月)の期間、開館25周年記念展「京都 細見美術館の名品-琳派、若冲、ときめきの日本美術-」が開催されます。
鈴木其一《水辺家鴨図屛風》江戸後期 細見美術館蔵
京都・細見美術館は、昭和の実業家・細見良氏(初代古香庵)に始まる細見家3代の蒐集品を基礎として、1998年に開館しました。コレクションは、神道・仏教美術から茶の湯の美術、琳派・伊藤若冲といった江戸絵画など、日本の美術工芸のほとんどすべての分野・時代を網羅しており、国内外から高い評価を受けています。本展では、その開館25周年を記念して、コレクションの中から選りすぐりの作品約100件が一挙に公開されます。人気の高い江戸絵画をはじめ、各時代や分野を象徴する優品が一堂に集い、特に琳派や若冲ファンには見逃せない展覧会といえそうです。
【展覧会内容】
会場では、仏画や荘厳具にみる祈りの美、細見家好みの茶の湯の美術、華麗な蒔絵や七宝と風俗画、日本美の象徴・琳派、そして奇想の画家・伊藤若冲、の5章で珠玉のコレクションを紹介します。
会場では、仏画や荘厳具にみる祈りの美、細見家好みの茶の湯の美術、華麗な蒔絵や七宝と風俗画、日本美の象徴・琳派、そして奇想の画家・伊藤若冲、の5章で珠玉のコレクションを紹介します。
1.祈りのかたち
「神や仏に捧げられた造形にこそ真の尊さがある」とする初代古香庵の信念が細見コレクションの原点です。「祈りのかたち」では、切なる願いが込められた仏画、美麗を尽くした荘厳具などの展示を通して、日本美術の優美さ、繊細な感性、力強さに触れることができます。
《金銅誕生釈迦仏立像》飛鳥時代 細見美術館蔵
2.数寄の心
「数寄の心」では、茶の湯に関連するコレクションを紹介。茶の湯を通じて日本美術の普及を願った初代古香庵は、自らの美意識に従い蒐集した美術品を自在に取り合わせ、茶席で用いました。特に室町時代を主とする茶の湯釜、根来は研究にも熱を入れ、他に類をみないコレクションとなっています。
3.華やぎのとき
日本美術の特徴といわれる「かざりの美」。近世に至ると身近な空間を彩る調度品や人々の衣裳に美しい意匠や精巧な技術が凝らされ、豊かな「かざり」が展開しました。「華やぎのとき」では蒔絵作品、貴重な七宝コレクションのほか、北斎の肉筆浮世絵を含む風俗画など、華やかなデザイン、色彩の作品が展示されます。
4.琳派への憧れ
江戸初期の京都で誕生した美の潮流、琳派。「琳派への憧れ」では、本阿弥光悦(1558~1637)、俵屋宗達(生没年不詳)から近代の神坂雪佳(1866~1942)まで、20人を超える作家が含まれる2代古香庵によるコレクションから、代表的な作品を選りすぐって紹介します。
本阿弥光悦 書/ 俵屋宗達 下絵 《月梅下絵和歌書扇面》江戸前期 細見美術館蔵
酒井抱一《桜に小禽図》江戸後期 細見美術館蔵
5.若冲のちから
京都・錦小路の青物問屋に生まれた伊藤若冲(1716~1800)。狩野派や中国古画などを独学で修めた後、自らの表現を追求し、独創的な絵画を生み出しました。「若冲のちから」では、初期の著色画から晩年の水墨画まで、充実のコレクションを通じて、表現力豊かな若冲の世界が楽しめます。
伊藤若冲《雪中雄鶏図》江戸中期 細見美術館蔵
伊藤若冲《糸瓜群虫図》江戸中期 細見美術館蔵
伊藤若冲《仔犬に箒図》江戸中期 細見美術館蔵
伊藤若冲《鶏図押絵貼屛風》(左隻) 寛政9年(1797)細見美術館蔵
細見家3代の一貫した美意識によって、80年近くを費やして蒐集された名品の数々からは、代々の細見家の先見性と真の鑑識眼、そして日本の美への強い憧れと情熱を見ることができます。
細見美術館ならではの美の世界を堪能できる贅沢な展覧会。東京会場は、日本橋髙島屋S.C.にて4月26日から開催されます。
【展覧会概要】
展覧会名:「京都 細見美術館の名品-琳派、若冲、ときめきの日本美術-」
展覧会名:「京都 細見美術館の名品-琳派、若冲、ときめきの日本美術-」
会期:2023年4月26日(水)〜5月15日(月)
会場:日本橋髙島屋S.C. 本館8階ホール
住所:東京都中央区日本橋2-4-1
TEL:03-3211-4111
開場時間:10:30〜19:30(最終日5月15日(月)は18:00まで)
※入場はいずれも閉場30分前まで
入場料:一般 1,200円(1,000円)、高校・大学生 1,000円(800円)、中学生以下 無料
※( )内は前売料金(4月25日(火)まで、セブンチケット(セブンコード 098-507)、ローソンチケット(Lコード 35775)にて販売)
展覧会公式ホームページ:https://www.takashimaya.co.jp/store/special/hosomi25_tokimeki/index.html
展覧会公式ホームページ:https://www.takashimaya.co.jp/
<巡回情報>
■大阪会場
会期:2023年3月22日(水)〜4月10日(月)
会場:大阪髙島屋 7階グランドホール
■名古屋会場
会期:2023年12月23日(土)〜2024年1月7日(日)
会場:ジェイアール名古屋タカシマヤ 10階特設会場