「能 Noh~秋色モード~」大倉集古館特別展「縄文2021―東京に生きた縄文人―」江戸東京博物館

2021年10月02日

『植田工の展覧会のミカタです』人気コラムが本になりました!

植田工(うえだたくみ)さんが現代・日本・西洋の美術を独自に解説する新刊書籍『植田工の展覧会のミカタです』(オデッセー出版)が発売中です。
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植田工さんは、2005年に東京藝術大学絵画科油画専攻を卒業、07年に同大学大学院美術解剖学専攻を修了。脳科学者・茂木健一郎氏に師事しアーティストとしての活動をスタート。絵画、イラスト、デザイン、映像、コラムなど様々な活動を展開しています。
2014年から約2年間、時代もジャンルもさまざまな展覧会を見てまわり、集英社のサイト『アートの交差点』で書いた約100本のポスト・イット画付きコラムは、人気連載となりました。
この本は、その中から選りすぐった37本のコラムを加筆修正して採録。さらに国内外で注目の「草間彌生美術館」「N's YARD(奈良美智さんの私的アートスペース)」、「チームラボボーダレス」の紹介コラムを追加。植田ワールド満載の本に仕上がっています。時々でてくる茂木健一郎氏のお話も参考になるし、和田彩花×植田さんの読み物も注目!

とても楽しいイラストの表紙を見て、漫画みたいに気軽に読める本かな、と思ったのですが、中身は結構深くて、絵画の解釈や、展覧会と関連して、「木版画」、「風景画の発見」、フィレンツェやボルドーといった都市の歴史についても、結構詳しく書かれていて、「さすが藝大絵画科出身!」と思ってしまいました。

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紹介されている作品の画像はなく、イラストのみなのですが、イラストと説明がわかりやすく、画像よりかえってリアルにイメージできたりします。
絵画だけでなく、独自の仏像・神像を彫り続けた江戸時代の円空・木喰や、 今年空に巨大な顔を浮かべるという「謎」な光景を出現させ、話題になった現代アートチーム目 [mé]の展覧会についても紹介されています。
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行っていない展覧会や美術館ももちろんありますが、楽しい文章と、イラストを見ていると、「近いうちに行ってみようかな?」という気になっちゃいます。
最初に紹介されている草間彌生美術館の「わが永遠の魂」は、ぜひ会場で見たいですね。
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紹介されているのが2014年から約2年間の間の展覧会なので、ちょっと時間がたっているのですが、「これ行ったな~」と昔のアルバムを見るように懐かしく思い出すのもなかなか楽しい体験です。
ドラクロワ「ライオン狩り」、ボッティチェリ「受胎告知」などの名作は、当時の印象が強く残っていて、頭の中で画像をイメージして、あれば図録も引っ張り出して、当時の感動を思い出したりしました。

また、展示内容だけでなく、画家の人柄、生涯や生きざまについても触れています。
菱田春草が15歳で東京美術学校(現:東京藝術大学)に入学したなど、好きな画家なのですが改めて知ってびっくりしたり。あと鴨居玲さんは、絵と彼の人生とリンクさせながら深く分析していて、考えさせられました。最近の画家だと、OJUNさんについて書かれたコラムは楽しかったです。

あとは専門家視点での鑑賞のしかたという点でもとても参考になります。「葛飾北斎 諸国滝廻り 木曾路ノ奥阿弥陀の滝」は、すみだ北斎美術館で何度か拝見していますが、「森羅万象の極み」といった表現を読んで、今度はもっとじっくり見てみよう!という気になりました。

第3章西洋美術では、2014年のデュフィの展覧会のコラムがありますが、ここで紹介されている彼の代表作の一つ「パリ」が現在渋谷のBunkamura ザ・ミュージアム公開中です。この展覧会では、他にも本で紹介されているユトリロ、新印象派のシニャックの作品なども展示されています。本を読んだ後、展覧会へも足を運んでみてはいかがでしょうか? 展覧会の紹介はこちら
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イラスト満載で読みやすく、かつ現代・日本・西洋美術の見方がわかりやすく学べる本。
ネットで読んだ方はもちろん、アートのことをこれからもっと知りたい、という初心者にもおすすめの本です。

最後にアーティスト・植田工さんの個展についてのお知らせ。母子像のシリーズを中心に紹介する「Wander」が10月30日まで東京・青山で開催中です。ご興味ある方はこちらもぜひ!



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