「悩んで萌える江戸時代」をキャッチコピーに掲げる『動物絵画の250年』は、2007年に開催された『動物絵画の100年 1751-1850』の続編となる展覧会。
画家が動物に対して抱いていた思いや、動物を描くことの楽しさが作品を通して感じられる展示です。

展示替えのため前後期に分けて開催される同展では、前期と後期あわせて約160点を展示。会期中にはスライドレクチャーや、展覧会を見ながらクイズに挑戦する子ども向けイベント『どうぶつ探検隊!』などのイベントも行われます。
前期と後期で全作品の展示替えを行いますので、まずは前期の紹介です。
心に残った作品をいくつか紹介していきます。
画題にたいして複数の画家の作品を展示する構成なので、同じモチーフをどういう視点で描いているのかを見れるようになっています。
例えば、四睡図(豊干禅師と寒山拾得、禅師に従う虎が眠っている)では、伊年印では柔らかい墨の色調で心地よい眠りを描いているのに対して、英一蝶では大あくびをして今目ざめた場面を諧謔味が感じられる描き方をしています。連れははこれが一番のお気に入り。
土方稲嶺「糸瓜に猫図」は中国風。
擬人化ではやはり国芳は一頭抜きんでている上手さがあります。猫の影絵を描いた歌川国芳の「絵鏡台合かゞ身(みみずく・獅子・般若面)」説明されるまで気がつきませんでしたがうまいですね~、2枚セットでみてください。

安田雷州。「鷹図」は銅版画のエッチングの線を用いてリアリティを出そうとしています。岩と波がイマイチですが、荒磯の岩に鷹が両足を開いた立ち姿が画面いっぱいに描かれて迫力のある絵です。
上田公長の「蟹子復讐之図」では猿蟹合戦の場面を文人画風とでもいうのでしょうか、糸きり鋏の逆U字の中に顔を画いています。実際には空間部分を顔として描いているのですが、とてもユニークな作品です。
森狙仙の作品は、猿だけでなくどれも素晴らしい。毛の一本一本がふわふわで動物画といえば狙仙!と思いました。獅子図のはっぴが面白かった。徹山の「檜に栗鼠図」もかわいい。
島田元旦の「玉兎図」の静寂に満ちた美しさは良かったです。
展示のラスト4作品(掛け軸)は 円山応挙・長沢蘆雪たちの仔犬作品です。蘆雪の初期と中期の作品が並べてあって、フォルムにゆるみまろやかさがでてきたというその変化がよくわかりました。
後ろ足の片方を投げ出すというちゃめっけのある特徴は今回初めて気がつきました。

「猛虎図」もそうなんですよ。
蘆雪の「遠望松鶴図」も雄大でよかったです。
後期は、前期から全ての作品が展示替えとなり、この面白さがもう1回フルで味わえます。しかも、観覧券を購入すると、2回目は半額となる割引券が付いてきます。
後期が今から待ち遠しい~。
画家が動物に対して抱いていた思いや、動物を描くことの楽しさが作品を通して感じられる展示です。

展示替えのため前後期に分けて開催される同展では、前期と後期あわせて約160点を展示。会期中にはスライドレクチャーや、展覧会を見ながらクイズに挑戦する子ども向けイベント『どうぶつ探検隊!』などのイベントも行われます。
前期と後期で全作品の展示替えを行いますので、まずは前期の紹介です。
心に残った作品をいくつか紹介していきます。
画題にたいして複数の画家の作品を展示する構成なので、同じモチーフをどういう視点で描いているのかを見れるようになっています。
例えば、四睡図(豊干禅師と寒山拾得、禅師に従う虎が眠っている)では、伊年印では柔らかい墨の色調で心地よい眠りを描いているのに対して、英一蝶では大あくびをして今目ざめた場面を諧謔味が感じられる描き方をしています。連れははこれが一番のお気に入り。
土方稲嶺「糸瓜に猫図」は中国風。
擬人化ではやはり国芳は一頭抜きんでている上手さがあります。猫の影絵を描いた歌川国芳の「絵鏡台合かゞ身(みみずく・獅子・般若面)」説明されるまで気がつきませんでしたがうまいですね~、2枚セットでみてください。

安田雷州。「鷹図」は銅版画のエッチングの線を用いてリアリティを出そうとしています。岩と波がイマイチですが、荒磯の岩に鷹が両足を開いた立ち姿が画面いっぱいに描かれて迫力のある絵です。
上田公長の「蟹子復讐之図」では猿蟹合戦の場面を文人画風とでもいうのでしょうか、糸きり鋏の逆U字の中に顔を画いています。実際には空間部分を顔として描いているのですが、とてもユニークな作品です。
森狙仙の作品は、猿だけでなくどれも素晴らしい。毛の一本一本がふわふわで動物画といえば狙仙!と思いました。獅子図のはっぴが面白かった。徹山の「檜に栗鼠図」もかわいい。
島田元旦の「玉兎図」の静寂に満ちた美しさは良かったです。
展示のラスト4作品(掛け軸)は 円山応挙・長沢蘆雪たちの仔犬作品です。蘆雪の初期と中期の作品が並べてあって、フォルムにゆるみまろやかさがでてきたというその変化がよくわかりました。
後ろ足の片方を投げ出すというちゃめっけのある特徴は今回初めて気がつきました。

「猛虎図」もそうなんですよ。
蘆雪の「遠望松鶴図」も雄大でよかったです。
後期は、前期から全ての作品が展示替えとなり、この面白さがもう1回フルで味わえます。しかも、観覧券を購入すると、2回目は半額となる割引券が付いてきます。
後期が今から待ち遠しい~。